楽しいふりをしているだけのようにも思えた

所用で、あまり行ったことのない、少し離れた土地へ行った。

名古屋に来てから、高速バスが便利なことを知り、最近よく使っている。
何とかの一つ覚え、と言われてしまいそうだが、今回もまた、バスを使った。

道中、山あいのところどころに見える桜が、とても綺麗だと思った。

 

実は先週の休みにも、散歩がてら近所の神社に桜を見に行った。
けれど、見事に咲き狂う花に、何故かあまり、心は動かされなかった。

 

自分は周りの人ほど、桜に感動していないように思えた。
そして同時に、周りの人たちも、実はそれほど桜に感動しているわけではないのかもしれないと思ったりもした。

せっかくの季節だから、と言う理由で、花見に出てきた自分が恥ずかしい気がした。

 

それから少しして、早々に帰った。

何故か、恥ずかしいように思えて仕方がなかった。

 

 

高速バスから見えた山あいにぽつんと咲く桜は綺麗だと思った。

少し安心した。

 

 

帰り道もまたバスを使った。

山あいに、ひっそりと咲く桜がきれいだった。

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