あしたのジョー 1970年版

ちばてつや先生の「あしたのジョー」は現代に至ってその人気を保ち続けている最高傑作のひとつであります。
かつては劇団天井桟敷主催によりジョーのライバル力石徹の告別式まで行われたというエピソードまであります。
寺山修司さん作詞の主題歌で知られるアニメバージョン(当時はアニメなんて言葉なかったからテレビマンガ)は誰もが知っているし、2011年には山下智久さんと伊勢谷友介さん主演で制作された実写版映画も話題になりました。

まさに現代に至るまでその人気を保ち続けている最高傑作なのであります。

しかしながら、1970年にも同様に実写版映画が作られていることは今ではあまり知られていません。
監督は梶芽衣子さんの女囚さそりシリーズ第四弾を手掛けたことでも知られる長谷部安春さん。
主人公・矢吹丈役は当時人気絶頂だった青春スター石橋正次さん、力石徹役は亀石征一郎さんです。

ところでこの映画、一見は当時よくあった典型的日本娯楽映画なのですが、改めて観ると、これまで気づかなかったことに気付かされる、実に興味深い作品なのであります。
実写版なのに随所にアニメテイストを取り入れたり、コミックのように文字で効果音を表してみたりと、これ、最近の映画では決して珍しい技法ではないけれど、当時としては斬新だったんじゃないですかねー。

マニア的意見としてはまだ人気に火が付く前の小松政夫さんが少年院・青山を演じているのもおもしろかったです。

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